美肌の敵!紫外線はなぜお肌によくないの?

Q&A

 
紫外線はお肌によくない!という認識はすっかり定着しています。
 
では紫外線はなぜ、そしてどのようにお肌にダメージを与えるでしょうか。
 
大切なお肌を守るために、まずは敵=紫外線の正体を知ることから始めましょう。
 
 
━━★☆ INDEX ★☆━━━
【太陽光と紫外線】
【紫外線がお肌に与える影響】
【今から始める紫外線対策】
━━★☆       ★☆━━━
 
 
 

 
 

 
 
■ 太陽の光ってなに?
 
太陽の光は電磁波の一種です。
電磁波というのは電気と磁気がお互いに影響しあってできる「波」のことで、テレビやラジオの「電波」、エックス線やガンマ線などの「放射線」、電子レンジが出す「マイクロウェーブ」もこの仲間です。そしてその「波」が1回うねるごとにどのくらいの距離を進むかを表す言葉が「波長」です。
 
 
 
■ 太陽光の種類
 
太陽の光=太陽光線は、波長の短い順に「紫外線」「可視光線(虹の7色)」「赤外線」に分けられます。その割合は太陽光線の50%が可視光線、5%が紫外線、残りが赤外線です。
太陽光線の種類は目で見てもわかりませんが、感じることはできます。「まぶしい」と感じるのは可視光線、「暑い」と感じるのは赤外線、そして何も感じないのが紫外線です。この何も感じないのがくせものですよね。
 
 
 
■ 紫外線の種類
 
紫外線は波長の長い順にA波(UV-A=長波長紫外線)とB波(UV-B=中波長紫外線)、C波(UV-C=短波長紫外線)に分かれますが、C波は大気層で吸収されるので地表には届きません。
 
紫外線は波長が短いほど有害で、最も波長の短いUV-Cをまともに浴びると皮膚が焼けただれてしまいます。それなのに私たちが太陽の下で問題なく暮らせるのは、オゾン層や大気圏が有害な紫外線の大部分をカットしてくれるから。それを逆の形で裏付けるのが、南極や北極周辺で報告される皮膚障害です。極地にあるオゾンホールから降りそそぐUV-Cがその原因ではと言われています。地球の健康とお肌の健康には深いつながりがあるのですね。
 
 
では次に私たちのお肌に影響を及ぼすA波(UV-A)とB波(UV-B)についてお話しましょう。
 
 
 

 
 

 
 
 
地表に届いたA波(UV-A)とB波(UV-B)はどちらもお肌に悪影響を与えますが、その性質には大きな違いがあります。
 
 
 
■ A波(UV-A)
 
太陽の紫外線の約90%を占めており、作用は弱いのですが、お肌にじんわりと影響を与えます。
 
UV-Bより波長が長いので、表皮の一番下にある基底層や真皮にまで達することができます。基底層に達したUV-Aによって刺激されたメラノサイトは、メラニン色素を大量に生産し、表皮中に黒い色をばらまいて、肌を褐色にする「サンタン(皮膚が黒くなること)」をおこします。サンタンにはサンバーンのようなはれや痛みはありませんが(注1)、メラニン色素が多すぎるとシミができやすくなってしまいます。
 
また、UV-Aは真皮に入り込むので、コラーゲンやエラスチンにも悪い影響を与え、しわやたるみの原因となります。
 
さらにUV-A雲も通り抜けるので、曇りの日でも注意が必要です。
日焼けサロンなどでは、皮膚の色を黒くするためにUV-Aを出すランプを使用していることが多いです。
 
(注1) UV-Bがサンバーンを引きおこし、その炎症反応が刺激となってサンタン(皮膚が黒くなること」が起きることもあります。
 
 
 
■ B波(UV-B)
 
太陽から届く量は少ないのですが、作用がとても強いのが特徴です。
 
UV-BはUV-Aに比べて波長が短く、その大部分は表皮までしか入れません。だから影響があるのも基本的には表皮だけ…ですが、そのパワーはかなり強烈! 皮膚に炎症を起こして赤くする(紅斑)力がUV-Aの1000倍近くもあるので、皮膚が赤くなってヒリヒリする、水ぶくれができるなどの激しい「サンバーン(日光性皮膚炎)」を引きおこします。
 
ヒリヒリが治まったあとも色素沈着を起こしたり、シミ・シワを作ったり、DNAに傷をつけて皮膚ガンを引きおこしたり、さらに免疫を低下させるという悪さもします。たとえば、日光をたっぷり浴びたあとに口唇ヘルペスができることがあります。これは、過去に感染して神経節に隠れていたヘルペスウィルスが、免疫の低下した体内で勢いづいたために症状が出たのです。
 
今はあまり使われなくなりましたが、日焼け用のサンスクリーン剤は皮膚に激しい炎症を引き起こすUV-Bをカットし、UV-Aだけを通して皮膚を黒くさせるものです。
 
 
 

 
 

 
 
紫外線の影響についてはおわかりいただけたと思います。
 
ひと昔前は「お日様に当たらないと骨が弱くなるよ」と信じられていました。確かに紫外線には、殺菌消毒をしたり、体内でのビタミンD合成を助けたり、血行や新陳代謝を盛んにするといった働きがあります。特にビタミンDはカルシウムを歯や骨に取り込むときに必要なので、日光浴をすると丈夫な体になれると長い間信じられてきました。戦中戦後の食糧難時代に育った子供たちの骨が弱かったことや、その頃は紫外線のもたらす害がよく知られていなかったこともこの風潮を後押ししました。
 
でも、その考えは今でははっきり否定されています。ビタミンDにしても体内のコレステロールから合成できるので、普通に食事をとっていれば足りなくなることはありません。健康のためにとあえて日光を浴びる努力は、少なくとも今の日本では必要ないということです。
 
すなわち紫外線は決して体にいいものではなく、浴びすぎないようにすることが大切です。
 
 
 
さて、難しい話はこれくらいにして・・・
 
みなさん、日焼け対策で「今日はまぁいいか」って思った経験はありませんか?
 
たとえば、
 
1. 今日は曇りだからまぁいいか
2. 近くのコンビニに行くだけで、すぐに帰ってくるし・・・
3. 日陰にいるから大丈夫
4. 車の中にずっと入ってるから・・・
 
残念ながらこれ、全部アウト!です。
 
1.UV-Aは雲も通り抜けてしまいます。ただしUV-Bはある程度さえぎられています。
2.短時間でも紫外線の影響をうけています。特にUV-Aは急激な影響はありませんが、お肌に少しずつじんわりとたまっていきます。
3.紫外線はまっすぐに届く「直射光」だけではなく、いろんな方向に散らばる「散乱光」もあります。日陰だからといって安心は禁物です。
4.UV-Aはガラス窓も通過するので、車や電車の窓からも入ってきます。ただしUV-Bはある程度さえぎられています。
 
 
 
では紫外線からお肌を守るには?
 
そう、日焼け止めですね。ぬり忘れた部分のないよう丁寧にぬります。特に襟足、デコルテライン、胸元などは忘れやすいので気をつけてください。また、日焼け止めは2~3時間おきにぬりなおすことも大切です。
 
さらに紫外線が強い日は帽子、サングラス、日傘などを併用してください。
 

紫外線からお肌を守るには?
1.日焼け止めを丁寧にぬる
2.日焼け止めは2~3時間おきにぬりなおす
3.帽子、サングラス、日傘などを併用する
4.これぐらいまぁいいか!はNG

 
 
今、紫外線対策をしているのは、5年後、10年後のお肌にシミが現れないようにする大切なお手入れです。
 
日焼け止めの選び方やできてしまったシミ対策は☟を参考にしてください。
 
➤シミ対策のためのお手入れ方法
 
➤シミ撃退 ピンポイント化粧水の作り方
 

 
➤Q&A~CONTENTS~
 

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