シアバターはアフリカのサバンナ地帯に生育するシアの木の種子からとれる植物性油脂です。
保湿力が高く肌荒れを防ぎ、やわらかくふっくらとした肌をよみがえらせれくれる効果があります。
近年日本でも保湿クリームや日焼け止め用、その他広く化粧品に使われるようになりました。
シアバターの特徴からおすすめクリームまで、わかりやすく解説します。
━━★☆ INDEX ★☆━━━
【シアバターの特徴】
【シアバターと美肌】
【シアバターの効果的な使い方】
【シアバターを買うならこれ!】
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アフリカの乾燥地帯に生育するシアの木の寿命は約300年、成長して実をつけるのに約50年もかかると言われています。その実の種子を圧搾してとれるバターは、アフリカでは古くから食用、薬用、化粧用として幅広く使われています。
日差しが強烈なアフリカでは、シアバターを肌にぬって紫外線から肌を守ったり、傷んだ肌のお手入れや、肌に潤いをあたえるクリームとして常に利用されています。
シアバターには未精製タイプと精製タイプがあります。未精製のシアバターは薄い黄緑色をしており、肌に良いとされる不けん化物がそのまま残っています。精製タイプは真っ白い色をしており安定性が高く、国内で販売されているのはこの精製タイプが多くなっています。
シアバターの構成脂肪酸はオレイン酸とステアリン酸、リノール酸などからなり、特にオレイン酸とステアリン酸が多いのが特徴です。
さらに未精製のシアバターにはお肌に良いとされる不けん化物が2~11%ととても多く含まれています。精製したシアバターは真っ白な色をしているのに比べ、未精製のシアバターは薄い黄緑がかった色をしていて、不けん化物がとても多いことがいえます。
不けん化物としてはフィトステロール、トコフェロール(ビタミンE)、トリテンペン、カロチノイドなどが含まれており、肌を保護・再生してくれる作用があります。
また、シアバターは常温では固形ですが、融点が約28℃~45℃と低く粘度も少ないため、肌の上でほどよく溶けてスッーと伸びてくれるので、そのままでも保湿クリームとして使うことができます。
シアバターの構成脂肪酸の中で一番多く含まれているオレイン酸はオリーブオイルや椿油にも多く含まれています。
このオレイン酸は人の皮脂に含まれる脂肪酸の約20%を占めており、肌の乾燥を防ぐ大切な保湿成分なのです。さらにオレイン酸は肌に馴染みやすく長時間保湿状態をキープしてくれるので、シアバターは乾燥肌に最適です。
さらにシアバターに含まれている不けん化物であるフィトステロール、トコフェロール(ビタミンE)、トリテンペン、カロチノイドなどは、肌を保護し、柔らかくふっくらとした肌へと整えてくれます。また、加齢による肌の衰えにも働きかけて、シワを減らし滑らかな肌へ導きます。
フィトステロール | 皮膚保護、柔軟 | トコフェロール(ビタミンE) | 抗酸化、血行促進、くすみ改善 |
トリテンペン | 柔軟 |
カロチノイド | 整肌、紫外線防御 |
シアバターは手で温めるとじんわりと溶けてくれるので、そのままでクリームとして使用することができます。小さな子供からお年寄りまで全身に使うことができるのでとても便利なバターです。
1.全身の保湿クリームとして
シアバターは保湿力が高く、保湿状態も長時間続くので、顔はもちろん首やひじからかかとまで全身のスキンケアにおすすめです。乾燥が気になる部分に少量を薄くのばしてください。かさかさのお肌をしっとり・ふっくらとした肌に。特にガサガサが気になるかかとには、お休み前にシアバターをたっぷりぬって靴下をはいてかかとパック!数日続ければつるつるしたかかとに!保湿力が高いので、乾燥肌や乾燥による肌荒れやかゆみにも効果的です。
2.乾燥じわが気になる目元や口元に集中ケア
顔の中でもひときわ気になる目元や口元の乾燥じわ。乾燥が進むとしわが目立ってくるので、しっかりと保湿をしましょう。
3.カサカサした唇にうるおいを
リップバームとしてカサカサした唇に薄くぬってください。荒れた唇をしっとりうるうるに。荒れがひどい時は唇に少し多めのシアバターをのばし、上からラップで覆って5分!リップパックでつやつや唇に!
4.ひび割れた手にハンドクリームとして
傷ついた肌を修復する効果が高いシアバター。そのまま手で温めてしっかりと手全体にぬってください。家事などで傷ついた手をしっかり修復し保護してくれます。お休み前は少したっぷりめに塗り、手袋をはめてハンドパック!朝にはしっとり潤う手肌に!
5.パサつく毛先にトリートメント
シアバターはそのままで髪や頭皮につけることができます。特に毛先が痛んで気になる時やパサつく髪におすすめです。タオルドライの後、毛先にやさしくもみこむようにつけましょう。また、頭皮にも使えるので、頭皮の乾燥が気になる時はぬってみてください。
➤傷んだ髪と頭皮に「ヘアケア」のスペシャルレシピ
6.日焼け後の肌のお手入れに
シアバターは日焼けで傷ついた肌を修復・保護してくれます。日焼け後の肌の炎症をやわらげてくれるので、日焼け後の肌にぬってみてください。またシアバターには紫外線から肌を守る効果があるので日焼けが気になる時にあらかじめ肌にぬっておきましょう。その上から日焼け止めもお忘れなく。
7.手作りのリップクリームやハンドクリームに
シアバターは手作りコスメの材料としても使われています。特にリップクリームやハンドクリームなどにはよく使われる素材です。体温でとろ~り溶けてくれるので塗り心地がよく保湿力が高いのでぜひ一度作ってみてください。誰でも簡単に作れます!
➤とろ~りとろける「リップクリーム」の作り方
➤しっとり潤う「ハンドクリーム」の作り方
8.手作り石けんに
シアバターは手作り石けんの材料としても使われています。コールドプロセス製法での手作り石けんにオイル全体量の5%程度加えると、溶け崩れにくく固くしまった石けんができます。肌への保湿効果の高い石けんになるのですが、入れすぎると泡立ちが少なく、汚れ落ちの悪い石けんができてしまうので入れすぎには要注意です。
➤「シアバター石けん」の作り方(準備中)
1.ロクシタン(L’OCCITANE) シアバター
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シアバターといえばロクシタンですね。赤ちゃんから大人まで安心して使えるピュアシアバターです。顔はもちろん髪・爪・唇・全身に使える保湿バーム。ひとつ持っておくととても便利ですね。
2.ロクシタン(L’OCCITANE) ハンドクリーム
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シアバターを20%配合したロクシタンの代表ともいえるハンドクリームです。シンプルなものからローズウォーターや植物オイル、エッセンシャルオイルなどを配合したものまでたくさんの種類があり、選ぶ楽しみも味わえます。
3.アフリキコ 100%ピュアシアバター
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ガーナでシアの実から伝統的な手作業によって丁寧に作られた未精製100%シアバターです。未精製なので淡い黄色をしており、独特のナッツの香りがします。さらに未精製シアバターにはお肌に良い成分がたくさん残っているのも特徴です。
4.MamaButter ママバター フェイス&ボディクリーム
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保湿力と浸透力に優れたオーガニックシアバター100%の保湿クリーム。赤ちゃんからお年寄りまで、家族みんなの全身の保湿ケアに。無香料。
5.生活の木 精製シアバター
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精製100%シアバター。精製しているので香りはほぼありません。もちろんそのままでも使えますが、手作り化粧品や手作り石けんの材料としてもおすすめです。
注)自然素材や天然素材を使用するといってもすべての方に安全であるとは限りません。ご使用前には必ずパッチテストを行って下さい。
➤お肌が変わる!美肌素材の基礎知識