お肌のしくみの図、一度は目にしたことがあるのでは。
でも「へぇ~ここが真皮で、ここでコラーゲンが・・・」
なんてなかなか考えながら見ないですよね。
ちょっと難しそうだし・・・
かくいう私も最初はそうだったので、ぜ~んぜん大丈夫です。
お肌のしくみや役割がわかると、
「乾燥肌はここに原因があったのかぁ~」
「ここのコラーゲンが減るからしわが増えるんだぁ~」などなど・・・
自分のお肌の状態や、今の自分のお肌には何が必要なのかもわかってくるかも
すなわちつやつや素肌への近道になるかもしれません。
興味がある人は一度読んでみてください。
人の肌は外から「表皮」、「真皮」、「皮下組織」という3層でできています。
その中には血管や神経、皮脂腺、汗腺などが通っています。
また、皮膚はケラチンというとても硬いタンパク質でおおわれており、外からの刺激や異物の混入を防いでくれます。
➀外からの力に
外から加わる力を真皮や皮下組織がクッションのようになって保護してくれます。
➁細菌やウイルスに
角層がバリアのようになって細菌やウイルスが体内に侵入するのを防いでくれます。
➂日光、紫外線に
角層で紫外線を屈折、反射させ、メラニン色素が紫外線を吸収し、皮膚内部への侵入を防いでくれます。
紫外線をたくさん浴びると、表皮が厚くなり、メラニン色素が増えて、皮膚の色が黒くなります。
➃水分に
角層の細胞や皮脂、汗の膜が、水分などの侵入を防ぎ、また、体内の水分も外へ出ないように守ってくれます。
➄体温調節機能
皮下組織の脂肪が熱の伝導を防ぎ、体温の調節を行っています。
➅老廃物の排出
汗をかくことによって水分や老廃物を排出します。
ただし夏は塩分も出てしまうので要注意です。
➆皮脂の分泌
特に思春期以降は皮脂の分泌が盛んになります。
➇免疫機能
侵入した細菌などを排除して守ってくれる。
表皮は厚さが約0.2mmというとても薄くて強い構造で体を保護しています。
表皮の最も外側から角層、透明層、顆粒層、有棘層、基底層の5つの層でできており、主にケラチノサイト(角化細胞、かくかさいぼう)が層をなして占めています。
➀角層(かくそう)
表皮の最も上の層で数層から十数層からなり、ケラチンというとても硬いタンパク質でできています。
角層はやがて少しずつ皮膚から脱落していきますが、脱落するまでは、皮脂や汗などとともに膜を作り、体を守っています。
その役割がスキンバリアと呼ばれているものです。
スキンバリアの役割と因果関係が深いものに、皮膚炎や湿疹などがあります。
角質細胞を覆うセラミド等の細胞間脂質、天然保湿因子(NMF)、皮脂が主な成分であり、アトピー性皮膚炎や乾燥肌、脂性肌に関係があるといわれています。
➁透明層(とうめいそう)
手のひらや足の裏など、皮膚の厚い部分のみに存在します。
➂顆粒層(かりゅうそう)
ケラチンタンパクの一種でケラトヒアリンが存在する2~3層の顆粒細胞からできています。
➃有棘層(ゆうきょくそう)
表皮の大部分を占めており、多角形の有棘細胞が十数層積み重なっています。
細胞の内部でケラチンタンパクを合成しています。
➄基底層(きていそう)
表皮の一番下に1層だけ存在しており、この下の基底膜によって真皮との境界を分けています。
基底層ではケラチノサイトが作られ、分裂して剥がれ落ちていきます。
これは皮膚のターンオーバーと呼ばれ、この期間は20代で約28日とされていますが、日焼けや炎症などによって変わってきます。
また、基底細胞数個に対して1個の割合でメラノサイトが存在し、細胞内においてメラニンを生成します。
このメラニンが紫外線を吸収して表皮以下へ入ることを防いでいます。
表皮の下にあり、皮膚の大部分を占めています。
真皮の中には毛根、毛包、脂腺、汗腺、立毛筋があり、血管やリンパ管、神経が張りめぐらされています。
表皮はとても硬く作られていますが、真皮は伸びたり縮んだり、柔軟性と弾力性があります。
真皮は乳頭層、乳頭下層、網状層の3層に分けられますが、はっきりした境界線はありません。
真皮を構成する成分として線維成分、細胞成分、基質があります。
➀線維成分
柔軟性、弾力性、伸縮性があります。
膠原細胞は線維芽細胞で作られるコラーゲンでできています。
また、弾力線維はエラスチンでできています。
➁細胞成分
線維芽細胞、肥満細胞、組織球があります。
線維芽細胞は細胞内においてはコラーゲンを作り、細胞外においてはエラスチン繊維を作っています。
➂基質
線維の間を埋めており、主な成分はグリコサミノグリカン、プロテオグリカン、糖タンパクなどで、水分とゲル状になっています。
真皮を柔軟な状態に保ち、クッションの働きもしています。