抗菌・除菌・殺菌・滅菌・消毒の違いは何ですか？
手作りコスメなどで使うエッセンシャルオイル（精油）の作用に「抗菌作用」や「殺菌作用」などがあります。
よくご質問を受けるのが「抗菌」と「殺菌」の違いです。
最近は菌に対する不安感？恐怖感？もはや敵対心？・・・を持っている人も多く、清潔であることを好む人が増えているように思います。（風邪やインフルエンザ、その他ウイルスや細菌などが流行している時はしっかりと対策をとってください。）
それに合わせて日用品などでも抗菌・除菌効果をうたっているものが増えています。
では同じようにも思われる抗菌や殺菌の意味はどう違うのでしょう。
よく似た意味を持つ他の言葉も含めてみていきましょう。
抗 菌
「抗菌」とは菌の増殖を抑えること。
菌を殺したり減らしたりする働きはありません。
また、対象は細菌のみで、カビ・黒ずみ・ぬめりなどは含まれていません。
抗菌加工された製品としては、日用品や家電、ペット用品などたくさんあります。
除 菌
「除菌」とは菌を取り除いて減らすこと。
必ずしも菌を殺すわけではありません。
除菌製品としては、洗剤や漂白剤、ウエットティッシュなどがあります。
殺 菌
「殺菌」とは細菌やウイルスなどの微生物を死滅させること。
ただし、どの程度死滅させるかの規定はありません。
薬事法の規定により、消毒薬などの医薬品や、薬用石けんなどの医薬部外品などにしか使えません。
滅 菌
滅菌とはすべての菌やウイルスを完全に死滅させること。
日本薬局方では微生物の生存確率は100万分の1以下になることとされています。
滅菌ガーゼなどの商品はありますが、菌を全滅させてしまう為、人にも有害となるので、石けんやスプレーといった商品はありません。
消 毒
消毒とは人や物などについている病原性のある微生物を、害のない程度に死滅させたり除去したりして、毒性を無力化させること。
消毒の方法としては、日光、紫外線、煮沸、薬などがあります。
なんとなく違いがわかりましたか？
現在、菌に対抗するたくさんの商品があるれています。
もちろん清潔にすることは大切だと思いますが、あまりにも気にしすぎるとマイナスの要因にもなりうるともいわれています。
たとえばアレルギー疾患になったり、免疫力が低下したり・・・という研究結果も出ているようです。
除菌も掃除もほどほどがいいのかも・・・
ただし風邪やインフルエンザ、その他ウイルスや細菌などが流行している時はしっかりと対策をとってください。
