型入れのタイミングがわかりません。見極め方を教えてください。
石けん教室で生徒さんと石けんを作っているときによく聞かれる質問のひとつですね。
「いつ型に流し入れたらいいのですか?」
「そろそろ型に入れてもいいですか?」
というように、石けん生地(タネ)をかき混ぜながらよく尋ねられます。
生地を流し入れるタイミングは、慣れてくればすぐにわかるのですが、初心者の方はわかりにくいかもしれませんね。
そのタイミングを教えてくれるのは「トレース」です。
手作り石けんを成功させるポイントは次の4つ
1.材料はきちんと量りましょう。
2.オイルと苛性ソーダ水溶液を混ぜるときの温度に注意しましょう。
3.生地を型に入れる時のタイミングを見極めましょう。
4.熟成方法をしっかり確認しましょう。
詳しくは➤手作り石けん~失敗しないための大切な4つのポイントを確認していただくとして
今回は3つ目の「生地を型に入れる時のタイミングを見極めましょう」について詳しく見ていきましょう。
油(オイル)に苛性ソーダ水溶液を加えたら、あとはその石けん生地(タネ)をひたすらクルクルと混ぜ合わせるだけで石けんはできあがっていきます。
型入れのタイミングがくれば、生地を型に流し入れて、あとは乾燥・熟成となります。
この型入れのタイミングは初めての方にはわかりにくいのですが、早すぎても遅すぎてもダメ。
【 早すぎると 】
オイルと苛性ソーダ水溶液を混ぜあわせてからしばらくの間は、石けん生地はトロトロというよりシャバシャバしています。
混ぜているうちにケン化(石けんになる化学反応)が進んでいき石けんへと変化するのですが、まだ石けん生地がシャバシャバしている状態で型に入れてしまうと、石けんは固まりません。
固まらないどころか、油と苛性ソーダ水溶液が分離してしまった場合は残念ながら失敗としか言えません。
ボウルの中は危険な苛性ソーダ水溶液が残っている状態なので、絶対に素手では触らないようにしましょう。
その場合は下記ページを参考に石けん生地を処分してください。
➤失敗した手作り石けんの生地はどうすればいいの?
【 遅すぎると 】
遅すぎるとボウルの中で石けん生地が固まってくるので、石けん型に流し入れにくくなります。
ただ、早すぎるよりは遅すぎる方がまだ石けんとして使うことができます。
ボウルの中で固まり始めた生地は、木べらなどで無理やり石けんケースに押し込みましょう。
見た目は少々悪いですが、石けんとしては問題ありません。
石けんケースに入れられないくらい固まってしまって場合は、ゴム手袋をはめて手でお団子のように丸めてしまいましょう。
ただし手で丸める場合は、素手では絶対に触らないでください。
【 一番よいタイミングとは 】
お菓子作りをされる方はお分かりかもしれませんが、生クリームを泡立てる時、泡だて器で角がたったらできあがりですよね。
石けんの場合は、その少し前!
上の写真のように、泡だて器で生地に線(トレース)が書けるようになったら型入れ時です。
このトレースが書けるようになったら、石けんケースに流し入れて下さい。
生クリームというよりは、とろーりとした柔らかめのカスタードクリーム状態ですね。(石けん生地はおいしそうに見えますが、決して指を入れないでくださいね。)
慣れればすぐにわかるようになるので、まずはチャレンジあるのみです!
➤美肌を作る手作り石けんの基礎
➤ブログトップ