失敗した手作り石けんの生地はどうすればよいでしょうか?
コールドプロセス製法で作る手作り石けんは、材料の計量、温度調節、型入れのタイミングなど作業を進める上での大切なポイントがいくつかあります。
何度か作っているうちに「コツ」がつかめてくると意外と簡単な作業なのですが、慣れないうちは失敗することもあると思います。
一番多いのが材料の計量間違いです。
数グラム程度の量り間違いは大丈夫なのですが、オイルや精製水、苛性ソーダの量を極端に間違えてしまうと、石けん生地(タネ)が全く固まらなかったり、反対にすぐにカチカチに固まってしまったり・・・
そんな時、失敗してしまった生地はどうすればよいのでしょうか。
もちろんそのままシンクに流す・・・なんてことはもっての外!絶対にしてはいけません!
そのまま流してしまうと配管に穴を開けてしまったり、配管の中で固まってしまったり、またガスが発生することもあります。危険なので絶対にしないで下さい。
ではどうすればよいのでしょうか。
生地が固まらなかった時と、カチカチにすぐに固まってしまった時に分けて見てみましょう。
コールドプロセス製法で作る手作り石けんの場合、型入れのタイミングまで生地をクルクルと混ぜ続けないといけません。その時の生地の温度や、気温、使用したオイルによって型入れまでの時間は異なってきます。
材料の配合量等を間違えなければ、ほとんどの場合生地はそのうち固まってきます。中には丸一日かかることもあります。
しかし配合量を間違えてしまい、分離してしまったり、全く固まらなかった時は・・・(おそらくオイルの量に対して苛性ソーダの量が極端に少なかったり、精製水が多すぎたり等原因はいろいろと考えられます。)
まず、ボウルの中にあるのは高温の油、しかもいつまでたっても温度が下がらない油だと思って下さい。
古新聞を詰めた牛乳パックにこぼさないように少しずつ流し入れてください。この時必ずゴム手袋をはめステンレスのお玉などで少しずつ入れて下さい。
入れ終わったら牛乳パックのフタをホチキスなどでしっかりと閉めガムテープでふさぎ、さらに新聞紙やぼろ布等で包みビニール袋に入れます。中身が漏れないように十分注意して下さい。
しっかりと包んだら燃えるゴミの日に出すか、各自治体の指示に従って処分して下さい。
何度も言いますが、くれぐれもシンクに流さないで下さい。
苛性ソーダを入れすぎてしまったり、オイルや精製水の量が極端に少なかった場合、生地の固まりが早く、熟成中にまるで石のようにカチカチになってきたり、全体的に真っ白くなってしまったりします。
そうなってしまうと、いくら熟成させてもその石けんはお肌には刺激が強すぎてとても使うことができません。2か月以上熟成させても、素手でさわると触れた指がヒリヒリとしてしまうようであれば残念ながらお肌へは使えません。
ゴム手袋をはめ、新聞紙でしっかりと包みビニール袋に入れて燃えるゴミの日に出しましょう。
*ゴム手袋をはめて作業をする。
*液体の場合は中身が漏れないように十分注意する。
*固形の場合は手に触れないようにしっかり包む。
コールドプロセス製法で作る手作り石けんは材料をきちんと計量すれば、多少温度調節がうまくいかなくても、なかなか固まらなくても、気長に待てば石けんができ上がります。
慣れてくれば「材料を計量して混ぜる」という簡単な作業だと思えるようになります。
苛性ソーダを使用するので注意する点はもちろんありますが、失敗を恐れず、ぜひ手作り石けんにチャレンジしてみて下さい。
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