
石けん作りに適している季節ってありますか?
コールドプロセス製法で作る石けんはもちろん一年中作ることができます。
私も季節を問わず一年中作っています。
しかし日本には四季があり、初心者の方には作りやすい季節と手間のかかる季節があるのも事実です。
では春・夏・秋・冬・・・どの季節が作りやすいのでしょうか?
答えは春と秋!
過ごしやすい穏やかな季節ですね。
石けんも同じで、穏やかで暑すぎず寒すぎず、湿度の高くない季節が作りやすいのです。
さらに乾燥や熟成をさせる場所も暑すぎず寒すぎず、適度に空気が乾燥している場所が良い石けんができ上がる条件です。
反対に、住んでいる地域により違いはありますが、梅雨時の湿度の高い時期と冬の寒い季節は少し手間がかかります。
もちろんエアコンなどで室内を調節するなど、湿度と室温に気をつければ上手く作ることができます。
では梅雨時と寒い冬にはどのような点に注意して作ればよいのでしょうか
順に見ていきましょう。
劇薬指定されている苛性ソーダを扱うときは、肌に触れないようになるべく手早く済ませたいものです。
しかし苛性ソーダは吸湿性が高く、梅雨の時期は苛性ソーダの容器をフタを開けているとすぐに湿気を吸いねっとりしてきます。
湿気を吸った苛性ソーダはベタベタしてしまい扱いにくくなります。
乾燥や熟成中も石けんの置き場所が暑すぎると石けんが傷みやすくなります。
さらに熟成場所の湿度が高いと石けんのまわりに水滴がついて(石けんが汗をかくといいます)、そのままにしておくと石けんが傷んでしまいます。
ではどうすればよいでしょうか。
まず石けんを作る時はエアコンで湿度を低くしましょう。
苛性ソーダを扱う時はなるべく手早く行い、容器のフタはすぐに閉めましょう。(ただし焦ると危ないので、焦る必要はありません。)
乾燥・熟成中は置き場所に注意し、梅雨時に石けんが汗をかいてきたら、こまめに柔らかい布かティッシュで拭いてあげてください。
詳しくは下記のページをご参考に!
➤手作り石けんの熟成中、表面についた水滴はどうしたらいいの?
熟成中の石けんは高温多湿を避け、日の当たらない風通しのよい乾燥した場所に置いてください。
熟成期間は石けんがお肌に優しくなってくれるためのとても大切な期間です。
特に梅雨時のお手入れは念入りにしてくださいね。
2. 苛性ソーダは手早く落ち着いて扱いましょう。
3. 熟成期間中は石けんについた水滴をこまめに拭きましょう。
4. 熟成場所は高温多湿を避け、日の当たらない風通しのよい乾燥した場所に置きましょう。
気温が低い冬はどうでしょうか。
石けん生地(タネ)を作っているときに生地の温度が下がってしまうと、ケン化(石けんになる化学反応)があまり進みません。
室温が10℃以下なら10分も混ぜていると生地は冷たくなってしまい、いつまでたってもトロトロのままで型入れができなくなってしまいます。
さらに乾燥・熟成中も室温が低すぎると熟成が進まず、できあがった石けんの使い心地にも影響してきます。
ではどうすればよいでしょうか。
石けんを作るときは、部屋の温度を上げましょう。
さらに石けん生地の温度が低くなるとケン化が進まなくなるので、生地の温度を上げる必要があります。
生地の入っているボウルを外から触ってみて、冷たくなっている場合は『 ヒートショック製法 』の出番です。
下記の方法を参考にヒートショック製法を試してみてください。
2. 5分ほど温めたら湯煎からはずし再度混ぜます。
3. 生地の温度がぬるくなってきたら、再度湯煎にかけます。
4. 1~3の作業を2~3回繰り返します。
石けんの熟成場所の基本は「高温多湿を避け、日の当たらない風通しのよい乾燥した場所」です。
さらに乾燥・熟成中は極端に寒い部屋に置くとケン化が進みにくいので避けましょう。
詳しくは下記のページをご参考に!
➤手作り石けんの洗い心地は熟成方法で決まる
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夏の暑い時期や梅雨時、冬の寒い時期でも、室内の温度と湿度を調節できれば、季節を問わず石けんを作ることができます。
また、つや肌流では手作り石けんの熟成期間は6か月以上をお願いしています。
それがお肌に優しい石けんにでき上がる期間だと思っています。
6か月の熟成期間という事は、春に作れば梅雨の時期を経ることとなります。
石けんを作る過程も熟成方法も慣れればシンプルです。
できればどの季節でも対応できるようになって頂けると嬉しいです。
➤美肌を作る手作り石けんの基礎
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