手作り石けん~苛性ソーダの特性を知って安全に作ろう

手作り石けん

 
 
コールドプロセス製法で石けんを手作りする時にどうしても使わなくてはいけない「苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)」
 
 
この「苛性ソーダ」は特に初めて手作り石けんを作る人が越えなくてはならない壁となっています。
 
というのも「苛性ソーダは危ない!こわい!」というイメージを持っている人が多いからです。
 
 
 
確かに苛性ソーダは劇薬指定されている物質ですが、特性をよく知り理解することで「正しくこわがる」ことができれば手作り石けんを楽しく作ることができます。
 
まずは苛性ソーダを正しく知ることから始めましょう。
 
 
━━★☆ INDEX ★☆━━━
【苛性ソーダの特性を知ろう】
【苛性ソーダを扱う時に注意すること】
【苛性ソーダを購入する方法】
━━★☆       ★☆━━━

 
 
 

 
 

 
 
苛性ソーダは別名「水酸化ナトリウム(NaOH)」と言い、劇薬指定されている強アルカリ性の物質です。
 
常温で無色・無臭の固形で、フレーク状になっています。
 
手作り石けんを作る観点から苛性ソーダの特性を見てみましょう。
 
 
皮膚のタンパク質を溶かす作用がある。
吸湿性が高く、空気中に放置すると徐々に水溶液状態になる。
水に溶かすと高温になる。
水に溶かすと苛性ソーダを含んだ蒸気が発生する。
鉄、アルミ、銅、テフロン加工されたものなどを腐食させる。
 
 
以上が苛性ソーダの主な特性です。
 
この特性に留意して、具体的にどういったことに注意しながら手作り石けんを作ればよいか見てみましょう。

 
 
 

 
 
コールドプロセス製法で石けんを作るためには必ず苛性ソーダを使用します。
 
手作り石けんの講習会でも、初心者の場合、苛性ソーダを触ることすらできない人もいらっしゃいます。
 
どうしても無理だとおっしゃる方には私が代わりますが、そんな時私は「これは高温の油と思ってください」とお話します。
 
揚げ物をしている時、小さなお子さまやペットは近づかないように注意しますよね。
 
さらに換気扇をつけて、皮膚につけば火傷するので細心の注意を払います。
 
それと同じようなものだと思ってください。
 
 
[注意事項]
 
①絶対に素手で触れないようにしましょう!
苛性ソーダはタンパク質を溶かすため、直接皮膚に触れるとやけどや皮膚が溶けてしまうことがあります。必ずゴム手袋をはめて扱ってください。また眼を守るためにゴーグルやメガネも着用してください。
 
 
②そのまま放置しないようにしましょう!
苛性ソーダは吸湿性が高いので、密閉できる容器に入れてしっかりとフタを閉めておきましょう!
 
 
③作業中は喚起をしましょう!
苛性ソーダは水分と出会うと温度が60℃~100℃以上に急激に上がり、刺激性のある蒸気を発生します。蒸気を吸わないように、マスクをして、必ず換気をしましょう。また、苛性ソーダ水溶液の入ったビンをさわる時は、火傷をしないようにゴム手袋や軍手をはめましょう。
 
 
④作業中や保管時には保管場所に注意しましょう!
作業中はお子様やペットが近寄れない環境を作りましょう。また、苛性ソーダを保管するときは、密閉容器に入れ、お子様やペットの手の届かない場所に保管しましょう。
 
 
⑤苛性ソーダが皮膚に触れたときは
万一苛性ソーダが皮膚に触れた場合はすぐに大量の流水でよく洗い流し、念のため酢やクエン酸をかけて中和させましょう。その後は火傷の処置と同じです。ただし症状がひどい場合はすぐに専門家にご相談ください。
苛性ソーダの水溶液は、身近なもので例えると「高温の油」を扱っているのと同じように思ってください。
➤苛性ソーダや手作り石けんの生地を直接手で触れてしまったら?
 
 
⑥道具類は必ずステンレス又はガラス製のものを使いましょう。
道具類は必ずステンレス又はガラス製のものを使ってください。鉄、アルミ、銅、テフロン加工されたものは、苛性ソーダによってさびたり、腐食してしまいます。
➤手作り石けんに使う道具はキッチン用と同じものでいいの?
 
 
⑦責任を持って扱いましょう!
苛性ソーダは薬局で購入できますが、劇薬指定されている物質です。取り扱いには十分に注意し、ご自身で責任を持って扱ってください。

 
 
 

 
 
苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)は薬局で手に入れることができます。
 
だたし、劇薬指定されているので購入する際は印鑑や身分証明書などが必要になります。
 
薬局により使用目的などを記入する場合もあります。
 
最近では苛性ソーダを置いている薬局が少なくなってきているようですので、事前に確認した方が良いかもしれません。
 
 
 
苛性ソーダはとても危険な物質なので、取り扱いには十分に注意が必要です。
 
特性をよく知り、取り扱う際には注意を怠らないことで安全に楽しく石けんを手作りすることができます。
 
しかし万一、苛性ソーダや手作り石けん生地を直接手で触れてしまったら、まずはすぐに大量の水で洗い流しましょう。その後は火傷の処置とほぼ変わりませんが、肌についた範囲が広い時や症状がひどい場合はすぐに専門家にご相談ください。
詳しくは➤苛性ソーダや手作り石けんの生地を直接手で触れてしまったら?
 

 
➤美肌を作る手作り石けんの基礎
 
➤手作り石けんを作る前に必ず読んでおきましょう

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