スパイスで有名なクローブですが、和名および中国名は「丁子(ちょうじ)」と言い、エッセンシャルオイル(精油)は釘の形をした花の蕾からとられます。
葉や茎からもエッセンシャルオイルを抽出することはできますが、毒性が強いためアロマでは使用されません。
古来から歯の痛みを和らげるために使われており、中国では歯が痛いときにはクローブの蕾をかんで痛みを緩和していたとされています。
香りが良く消臭作用もあるので、現在も歯磨きの原料に使用されています。
スパイシーでフルーティーな香りのクローブは、スパイス調の香水によく配合されています。
消化促進作用があり、消化不良や吐き気などに効果的です。
気持ちを高める作用が強く、気力のないときや集中力を高めたい時に使用するとよいでしょう。
また虫よけ効果があるので、オレンジやユーカリ、レモンなどのエッセンシャルオイルとブレンドして虫よけスプレーを作るのもおすすめです。
クローブのエッセンシャルオイル(精油)は刺激がとても強いので肌への使用はおすすめできません。
クローブはアジア原産で、高さ10m程にまで成長する常緑樹です。クローブの花の蕾は釘のような形をしており、その名は「Clavus」という釘を意味するラテン語に由来します。また、中国や日本では「丁子(ちょうじ)」とも呼ばれています。
香辛料としても有名で、16世紀以来スパイスの貿易ではとても重要な役割を担ってきました。クローブは古くから薬としても珍重され、特に歯の痛みを和らげるために用いられてきました。その香りも良いことから現在でも歯磨きの原料に使用されています。
クローブの精油は花の蕾からのみ抽出します。葉や茎からも精油を抽出することはできますが、毒性が強いためアロマでは使用されません。
【英名】 Clove
【学名】 Eugenia caryophyllata
【科名】 フトモモ科
【種類】 木本
【主な産地】 スリランカ、インドネシア、マダガスカル、ジャワなど
【香りの特徴】 強くスパイシーな香りにウッディーでフルーティーさを加えた香り
【ノート】 ベース
【香りの強さ】 強
【抽出部位】 花の蕾
【抽出方法】 水蒸気蒸留法
【主な含有成分】
オイゲノール(フェノール類)、フルフロール(アルデヒド類)、かりフォフィレン(セスキテルペン炭化水素類)
【主な作用】
鎮痛、鎮静、殺菌、消毒、消化促進、歯痛、刺激、殺虫、虫除け、など
【おすすめのブレンド】
ローズマリー、オレンジ、グレープフルーツ、レモン、ペパーミント、ユーカリなど
【使用方法】 芳香浴など
【心への働き】
*気力がなくふさぎ込んだ心を高揚させる
【体への働き】
*歯の痛みをやわらげる
*記憶力、集中力を高める
*口臭をなくし予防する
【肌への働き】
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*刺激がとても強いため、使用量には十分注意が必要です。
*マッサージには使用しないこと。
*肝臓、腎臓、前立腺などに疾病のある人は使用しないこと。
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