精霊の根(ホーリースピリットルート)や天使の草(エンジェルグラス)とも呼ばれてます。なんとも神秘的な呼び名ですよね・・・
アンジェリカといえば、お菓子やケーキの飾りによくみられる緑色の砂糖づけ。あれはアンジェリカの茎を砂糖づけにしたものなんですが、日本ではふきで作られてることも多いです。
あまりメジャーなエッセンシャルオイル(精油)ではありませんが、不安でどうしようもない時や、気持ちが落ち込んでる時などは、このエッセンシャルオイルに頼ってみるのもいいかもしれません。
さらに女性ホルモンに作用するので、生理痛や更年期のつらい症状をやわらげてくれます。
アンジェリカルートには光毒性があるので、使った後は少なくとも12時間は紫外線を浴びないようにして下さい。また、妊娠中の人や糖尿病、敏感肌の人は使用しないで下さい。
【 ステップアップ 】
アンジェリカの根から採られた精油はアンジェリカルート。
種子から採られた精油はアンジェリカシード。
アンジェリカルートに光毒性があるのは、ラクトン類のベルガプテンという成分が入っているためですが、種子から採られたアンジェリカシードには光毒性はありません。
アンジェリカは半日陰の湿地や川のそばによく生育しています。成長すると高さ2m以上にもなります。大きくて先のとがった葉と、初夏には黄緑色の小花をカサ状につけます。
ヨーロッパなどでは古くから神聖な植物とされてきました。ある伝説によると一人の修道僧の夢の中に現れた天使がアンジェリカには疫病を防ぐ力があると告げたと言われており、その天使は聖ミカエルであると言われている。この伝説から「angel」の文字が入った「angelica」という名前がつけられたとも言われており、「エンジェルグラス(天使の草)」や「ホーリースピリットルート(精霊の根)」とも呼ばれています。
またアンジェリカはリキュールやコーディアルの香りづけによく利用されており、香水としても好まれています。また、アンジェリカといえば茎を砂糖漬けにして乾燥させた菓子で有名です。
【英名】 Angelica root
【学名】 Angelica archanglica
【科名】 セリ科
【種類】 草本
【主な産地】 イギリス、ベルギー、オランダ、北欧など
【香りの特徴】 ハーブ系に甘くスパイシーな香りが加わった麝香(じゃこう)のような香り
【ノート】 ベース
【香りの強さ】 中~強
【抽出部位】 根
【抽出方法】 水蒸気蒸留法
【主な含有成分】
αフェランドレン、βフェランドレン、αピネン、リモネン(以上テルペン類)、ボルネオール(アルコール類)など
【主な作用】
疲労回復、自律神経調整、強壮、去痰、利尿、健胃など
【おすすめのブレンド】
カモミール、ゼラニウム、クラリセージ、グレープフルーツ、マンダリン、ラベンダーなど
【使用方法】
芳香浴、マッサージなど
【心への働き】
*疲労とストレスをやわらげる
*無気力や精神疲労からよみがえらせる
【体への働き】
*体の抵抗力を高め浄化してくれる
*咳や痰など気管支系の不調をやわらげる
*女性ホルモンに作用し月経や更年期の不調をやわらげる
【肌への働き】
*肌を明るくしてくれる
*光毒性があるので使用後は直射日光を避けましょう。
*刺激が強いため使用には十分注意すること。
*妊婦、糖尿病の人は使用しないこと。
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